岡山市消防教育訓練センターへ取材にいって参りました。
11月7日(日)岡山市中区桑野にある岡山市消防教育訓練センターへ取材へ行って参りました。
※岡山市消防局警防部警防課消防救助係のほうへ撮影許可の申請をしたうえで取材させて頂いています。
はい。その名の通り、消防士さんや特別救助隊(レスキュー隊)の皆様が訓練を行う施設です。
報道番組などの訓練映像でよく見る施設設備
今回の取材目的は、当社HPのSDGsページの画像掲載の撮影のためお伺いしました。
SDGsと消防教育訓練センターと当社にどんな関係性があるの?と思った方もいるかもしれませんね。
「住み続けられるまちづくりを」に絶えず貢献してくださっている消防署の特別救助隊の皆さまへ、当社の廃車(使用済み自動車)を訓練資材として提供させていただいているからなんです。
訓練撮影にご協力頂いたのは、岡山市東消防署の特別救助隊の皆さまです。
訓練内容の確認・装備確認・安全点呼
凛とした空気感のなかで訓練が開始されました。最初の訓練は災害地や事故などで車の中に閉じ込められている意識不明の要救助者の救出訓練です。
↑ 特殊機材、とても重たいのですが軽々と扱ってました。
隊員同士声を掛け合いながら特殊機材を使用して安全を確保しながらドアをこじ開けて要救助者を救出されてました。当社にもいろんな状況の事故車が入ってくることがあるので、ボディーが歪んでいたりで人の力だけでは開かないときのことを知っているだけに手際のよさには驚かされました。
近年、全国各地で増加傾向にある土砂災害。そのような災害を想定して埋没車の中から要救助者を救出する訓練です。狭く密閉された空間内に安全確認後、躊躇なく飛び込む隊員の姿はカッコ良かったです。
ところで、こちらの岡山市消防教育訓練センターの訓練施設は全国でも珍しく、災害を想定した訓練施設があります。しかも、全部隊員の皆様が手作りで敷地内に増設したらしいです。
このように充実した訓練施設を備えているので、全国より集結し合同で訓練をすることもあるそうです。
私が取材をさせていただいた最後の訓練は、自動車のガラスを割る(切り取る)訓練です。
貴重な訓練用車両なので半分は手動で、もう半分は電動でフロントガラスを切り取ってます。
作業訓練後には隊長や先輩隊員から教本を基に経験上の指導や検証作業を行ってます。
自動車のフロントガラスは「合わせガラス」といって、2枚のガラスの間に特殊な素材を入れることにより、強い衝撃にも耐えられるような特殊なガラスになっています。車の前方部からしか救出できない場合は、このようにフロントガラスを迅速に切り取って救出する必要があります。
一方、フロントガラス以外のドアガラスなどは強化ガラスといって、一点に力が加わり割れると全体が粉々に割れてしまうようになっています。ですから、車の中にいる要救助者を救出する際に普通に外側からドアガラスを割ると中にガラスが飛び散って要救助者を傷つける可能性もあります。できるだけ救助の際にガラスが散乱しないような訓練、検証もおこなっていました。
ガラスに粘着テープを貼って割れたガラスが飛び散らない訓練
粘着テープでドアガラスの四隅を囲い、中央部分はバッテンでクロスさせて割った際に飛び散らないようにしています。画像を載せていませんが、そのほかいろいろパターンで粘着テープを貼れば効率良く、ガラスの飛散が少ないかなどの検証訓練も何度もおこなっていました。
最終的には、やはり教本どおりが一番効率良く飛散も少ないという結果にたどり着いていたみたいです。
編集後記 : 本当はこのブログ記事を掲載するつもりはありませんでした。
近年の自然災害の増加傾向では何時、特別救助隊のお世話になってもおかしくない状況です。普通に生活していれば、我われ市民は消防職員の皆様の努力や備えは見ることも感じることもありません。我われ市民の生命の安全を守るため訓練を積み重ね、備えていただいていることに感謝し、少しでも多くの人に消防職員の方の活動を知っていただきたくて掲載しようと思いました。
日程調整に尽力していただいた岡山市消防局警防部警防課消防救助係のKさま、撮影協力してくださった岡山市東消防署特別救助隊の皆さま、本日は貴重な撮影をさせていただき、誠にありがとうございました。